徳島数学談話会開催のご案内

平成31年2月4日

「平成30年度第2回 徳島数学談話会(春の会)」を下記の要領で開催いたします。 多数の方のご参加をお待ちしております。

談話会概要
開催日時 2019年2月13日(水) 15:00-16:00
会場 徳島大学総合科学部1号館南棟2階数理科学コースセミナー室(2S24室)
(住所: 徳島市南常三島町1-1)
徳島大学常三島キャンパスマップ
講演 [1] 15:00-15:30  久保 智哉(徳島大学大学院総合科学教育部 地域科学専攻)
題目:制限付きのWythoffのニムについて

講演要旨正規形の石取りゲームとは、1902年にC. L. boutonが導入した数学ゲームで、 2人のプレーヤーが、いくつかの石の山から交互に石を取り去るとき、最後の 石を取り去った者を勝者とするゲームである。最初の石の山の数、各山の石の数、 各山からの石の取り方の制限があっても、先手必勝形か後手必勝形かは、途中の 経過に寄らず決定される。その各局面の状況を表すための非負整数がグランディ ー数である。後手必勝形の局面は、グランディー数が0、先手必勝形は、グランデ ィー数が正整数として表される。 通常の二山崩しにおいては、2山が同じグランディー数を持つ(m,m)と言う局面が ゲームの和の理論によりニム和が0となるので後手必勝形となるが、1907年に W. A. Wythoffが2山に跨る手順(同数の石を2山から取り去る)を付け加えた新しい ゲームを提案し、後手必勝形には、Fibonacci数が関係することを示した。しかし それ以降Wythogffのニムの各局面のグランディー数を閉じた式は得られていない。 一方で、1999年にDress, Flammenlkamp, Pinkにより、片方の山 m を固定すれば、 局面 (m,n) のグランディーー数は、加法的周期性を持つという新しい性質が発見さ れた。 今回我々は少なくとも1つの山mから取る石に数の個数に有限個までという制限 を付ければ、局面 (m,n) のグランディー数は、周期性を持つことを証明した。
[2] 15:30-16:00  瀧下 健 (徳島大学大学院総合科学教育部 地域科学専攻)
題目: セルオートマトンによる交通渋滞のシミュレーション

講演要旨:修士論文では,1次元セルオートマトンを用いた交通渋滞のシミュレーションをテーマに選んだ。まず,ルール184セルオートマトンを基本モデルとし,それを改良した加速モデルと見通しモデルを対象として,密度と流量の関係を表す基本図を求めた。この結果をもとに,加速モデルと見通しモデルの一般化を行い,さらに加速と見通しを組み合わせたモデルの密度と流量の関係を求めて,どのような運転をすれば渋滞が起こりにくくなるかについて考察した。

懇談会世話人(メールアドレス内の[atmark]を「@」に読み替えてください)
高橋 浩樹(徳島大学大学院社会産業理工学研究部理工学域)
Email: hirokit [atmark] tokushima-u.ac.jp
鍋島 克輔(徳島大学大学院社会産業理工学研究部理工学域)
E-mail: nabeshima [atmark] tokushima-u.ac.jp